歌の抑揚をつけるコツ、方法をざっくり説明

抑揚

ともよせんせーは感じる。
「ボイトレを受けてきました」という人ほど、発声は整っているが歌を歌わせると中身のない歌を歌う人が多すぎる。。。

今日はそんな私のストレスを減らす為、そして「抑揚の付け方が分からないよ!」という方へ向けた歌の抑揚をつけるコツをざっくりお伝えしようと思う。

以前書いた記事「歌の抑揚について」

歌の抑揚について
自分の歌に抑揚がない、という悩みをよく聞く。歌を聞いてみると確かに一本調子で抑揚がついていない事があるのだが、そもそも抑揚が何なのか理解しないまま抑揚をつけようとしている事も同時に分かる。 抑揚って何なの?どうやってつけるの?その初級編を今...

の内容を深堀したものである。

一つ一つ突き詰めるとキリのない世界だが、実際やってみると込み入った話でもないのでシンプルに読み進めて欲しい。

【前提】歌詞の内容を理解しているか(歌詞解釈)

突然だが、あなたは歌の歌詞をどれだけ読み込んでいるだろうか

歌詞は「詞」である。
詞の内容を理解するのは読解力が必要で、「国語」や「現代文」で習った詞の読み解きが必要になる。

その詞は何の為に書かれたものか(世界観を知る)
どういう内容が書かれているのか(概要を知る)
主観的な詞なのか客観的な詞なのか
主人公の気持ちの移り変わりはあるのか
なぜその言葉が選ばれて書かれているのか

などなど、しっかりと詞の内容を理解しよう。
理解した上で自分なりに「こういう意味だろう」と考えて表現する。

そのためにはしっかりと歌詞解釈をしよう。
細かい歌詞解釈の仕方は別の記事で紹介する。

1.フレージング

詞の解釈が終わったら次はフレージング(ひとまとまりになる部分)を決めよう。
Aメロの歌詞1行目はこう、2行目はこう、と細かく決めていくといい。
ここは音楽的なセンスが関わってくるところなので、人によって作り方が変わる。

フレージングとは「旋律(メロディ)を楽句(フレーズ)に分けること」。
細かい専門用語の説明はWikipediaで探すなり、音楽に詳しい人へ質問してもらうとして、「ここからここまではメロディで一つの山ができるよね」という括りを作る。

楽譜を見た事がある人に伝わる言い方をすれば「スラー」がかかっている部分が1フレーズだ。
大体のポップスの曲は息継ぎのタイミングに合わせて2小節が1フレーズになっているものもあるが、息継ぎをするからと言ってそこでフレーズは切らなくてもいい。

フレージングの演奏方法については実技になるので文章で説明はしない。
You Tubeで調べるなり実際にレッスンで先生にやり方を教わる方がずっと早い。

2.アーティキュレーション

ひとまとまりにになるフレージング(スラー)を作り終わったら次はアーティキュレーション(強弱)をつけよう。
Aメロの1行目はこうかなー?とメロディラインに合わせて考えてみるといい。

フレーズの真ん中だから、山になる部分は声量を大きくして、入りとお尻は小さくする、なんて王道でも構わない。
メロディの起伏に合わせて自分のセンスで強弱を何パターンかつけて歌ってみよう。

強弱が分からない!という人で楽譜を見た事がある人はいわゆる「f」や「p」、crec.やdim.など、そのままの強弱だ。
レガートやテヌート、スタッカート等も含めていい。
演奏する上で楽譜だと指示があるが、自分が自分なりに表現する際には自分で考えて決める必要がある。
色々パターンを試してみよう。

ここでも演奏方法については割愛する。
「音楽用語分からん!」という人は調べるかレッスンで先生に聞こう。

3.アクセント

フレージングとアーティキュレーションが作り終わったら言葉のアクセントの位置に気を付けてみよう。
アクセント辞典まで引く必要はないがメロディに合わせた強弱をつけると言葉の意味が伝わりにくくなることがあるため、変な場所にアクセントをつけない事も大事だ。

例えば「えがお」(笑顔)という単語が歌詞にあるとする。
アクセント(声が高くなる場所)は「え」である(え↓がお)

メロディラインで音が高くなる場所が「が」だとした時に、「え↑が↓お」というアクセントになると「笑顔」の単語が伝わりにくくなる

「フレーズ上、そこに山が来るのは仕方がない」と見過ごすのか、「フレーズ上どうしても強くなるが言葉として伝わらないからアクセントの場所を修正しようとするのか。

その細かい部分の作りこみが世界観を際立たせる。
日本語でも外国語でも同じだ。

ともよせんせー
ともよせんせー

そういえば大学生時代、イタリアオペラの曲で先生に毎回「発音が違うアクセントが違う」とめちゃくちゃ詰め込まれたなぁ…日本語ですら難しいのにイタリア語やば…ドイツ語むっず…て思ってました笑

演奏技法については調べるなりレッスンで先生に聞こう。

4.イントネーション

「3」まで出来たら後はイントネーションを整えよう。
イントネーションは「言葉を話すときの、声の上がり下がり。抑揚。たとえば文末を少しあげて言うと、疑問の調子になる」である。

アクセント→単語単位の声(音)の高低
イントネーション→文章単位の声(音)の高低
└フレージング→音楽的なメロディの強弱(アーティキュレーション)

歌詞の読み込み方によってイントネーションが変わる。
「君に恋している」という歌詞があるとしよう。

「君に」恋している、のか
君に「恋している」、のか

強調したい部分が変わる事でイントネーションが変わる。
(場合によってはアクセントの位置やアーティキュレーションも変わる)

また、もしかすると
「君」に「恋」している、のかもしれない

歌詞の前後の流れや表現者本人の表現によって何パターンも出来上がる。
しっかり歌詞解釈しないと何を伝えたいのか分からない文章になってしまうので、「どう歌いたい、表現したいのか」が一番出る部分でもある。

この部分も演奏技法については調べるなり先生に聞こう。

5.グルーヴ(リズム)

歌は詞と音楽と声の融合した瞬間芸術である。

音楽の三要素「メロディ(旋律)、リズム(拍子)、コード(和声)」のうち、声で表現できるものは「メロディ、リズム」。

メロディ→音程の正確さ
リズム→リズムの正確さ+グルーヴ(ノリ)があるかどうか

歌を歌う以上、「音程の正確さ」「リズムの正確さ」は必須条件であるが、プラスとしてリズムの「グルーヴ」というものがないと何の面白みもない歌になる。
あまり上手に設定されていないボーカロイドの歌と同じだ。

人が歌う演奏するからこそ、グルーヴが生まれて一体感が出来上がる。

自分が歌っている時に自然と手拍子が生まれる、そんなグルーヴを作って歌えたら最高にうまい。
大事な抑揚の一つだ。

これも実技の一部。動画で調べたりレッスンで先生に聞こう。

6.声質やその他テクニック

他に例えば「ミックスボイスを使おう!」や「ビブラートをうまく使う」「しゃくりを入れよう」「深い発声で歌おう」などなどあるが、すべて歌の抑揚に直結する大事なテクニックや発声法である。

ここまで突き詰めて話すとブログが飛んでもなく長くなるので、この部分についてはまた別の機会に話したいと思う。

最後に

さて、お腹いっぱいの内容ではないだろうか。
書いているともよせんせーも結構お腹いっぱいである。
ざっくり説明って難しい。

レッスンを進めていくと「歌手の人ってこんな事考えて歌っているんですね、練習の仕方がまるで違う!楽しい!」という感想をよく頂く。

「説明を聞くと理解できるけれど、いざ自分がやろうとするとどうしたらいいのか分からない」という人もいる。

やり方が分かってもどうしたらいいのか分からない時は、まず歌手の真似をしよう。
そして今の時代You TubeやTik Tokなどに「歌ってみた」「カバー」など歌手活動している方の歌がたくさん見れるので、色んな人の歌を聴いて表現方法を吸収しよう。

センス=知識量

あなたの歌の抑揚のセンスはあなたの知識量にかかっている。
色んな音楽や歌を聴いてセンスを磨いていこう!

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