みなさん、こんにちは。
ボイストレーナー・話し方講師の新田知代です。
音楽で生きている人を見ると、
ついこう思ってしまいませんか?
「あの人は才能があるから」
「自分とはもともと違う」
「特別な人だから続けられる」
確かに才能はあります。
音感、声質、リズム感、表現力。
生まれ持った強みが
有利に働く場面はあるでしょう。
でも、現場を見てきて感じるのは――
才能だけで生き残っている人は、ほとんどいない
という事実です。
音大や専門学校には
驚くほど上手い人が山ほどいます。
でも全員が音楽を職業に
できているわけではありません。
では、何が違うのか。
プロとの決定的な差は
演奏技術そのものよりも
音楽を“仕事”としてどう捉えているか。
思考と行動の選び方が
その後の未来を大きく分けています。
この記事では
音楽で生きていける人に共通する思考と
行動の特徴を
少し現実的な視点から整理していきます。
文章より“声”で聞いた方がイメージしやすい方は
こちらからどうぞ。
▶︎ 音声で聞くPodcast(リンクはのちほど)
▶︎ 音声で聞くstand.FM(リンクはのちほど)
進路の選び方そのものについては
こちらの記事で詳しく解説しています。
▶︎ プロのミュージシャンになるには?音大と音楽専門学校の違い・進路・メリットを解説
音楽で生きていける人は才能が違うのか?プロとの決定的な差
結論から言うと
才能は「有利になる要素」ではあっても
それだけで音楽で生きていけるわけでは
ありません。
音大や専門学校には
驚くほど上手い人がたくさんいます。
音感も良く、技術も高く、表現力もある。
それでも全員がプロになれるわけではないのが
現実です。
では、何が違うのか。
先にお伝えした通り
決定的な差は演奏技術そのものよりも
音楽を“仕事”として捉えているかどうか
にあります。
・うまくなれば声がかかる
ではなく「どうすれば仕事になるか」を
考えている
・評価されるのを待つ
のではなく自分から機会を作っている
・好きだから続ける
ではなく「続けるための仕組み」を作っている
才能はスタート地点を
少し前にするかもしれません。
でも継続して仕事を取り続ける力は
実は別のところにあります。
プロとの決定的な差は、
“実力+思考+行動”がそろっているかどうか。
ここを直視できるかどうかで、
その後の進み方は大きく変わります。
音楽で生きていける人の共通点5つ
ここからは私自身の経験や
周りのミュージシャン、音楽関係者等、
音楽で生きていける人に共通する
特徴をあげていきます。
共通しているのは特別な才能というよりも、
思考と行動の積み重ねに近いものです。
行動量が圧倒的に多い
まず間違いなく言えるのが行動量です。
練習量だけではありません。
・ライブやオーディションに応募する
・人に会いに行く
・SNSで発信する
・自分から企画を立てる
チャンスを“待つ”のではなく、
取りに行く回数が圧倒的に多い。
事務所所属のタレントであっても
自分で音楽イベントを企画して
周りとどんどん巻き込んでいったり。
逆に人が困っている時に手助けをして
一緒に成功させたり。
人一倍どこから十倍動いている人が多いです。
それに合わせて目には見えていませんが
失敗も当然多いです。
でも、それ以上に挑戦の数が多い。
行動量が違えば、
経験値も、人脈も、チャンスの総量も変わります。
だから音楽で生きていけるようになるのです。
音楽でお金を稼ぐことを恐れない
「お金のために音楽をやりたくない」
この言葉は一見かっこよく聞こえます。
でも、音楽で生きていくと決めた瞬間
お金は避けて通れません。
音楽でお金を受け取ることは、
自分の価値を認めることでもあります。
プロとして活動している人は、
価格をつけることから逃げません。
安売りしない。
でも価値を説明する努力をする。
「お金=汚いもの」ではなく、
「お金=評価と循環」と理解している人が多いです。
自分の音楽を発信・営業している
どれだけ上手くても
知られなければ仕事にはなりません。
プロとして生きている人は
・SNSやYouTubeで発信する
・ライブの告知をする
・自分から仕事の提案をする
・プロフィールを整える
といった「営業」を当たり前にしています。
これは才能ではなく、行動。
“良いものを作れば誰かが見つけてくれる”
そんなあまり世界ではないことを
知っているからこそ
この考え方から早めに卒業している人が多いです。
音楽活動を戦略的に考えている
音楽で生きている人は
「好きだからやる」だけでは動きません。
やりたい曲を演奏するだけでなく
求められている曲や市場の動きも研究する。
なんとなくライブをするのではなく
誰に届けたいのかを考えて企画する。
SNSも気分ではなく
届けたい層を意識して発信する。
仕事を待つのではなく
自分から提案や営業もする。
私の知り合いのミュージシャンで
よく企業やお店とタイアップして
曲をリリースされている方います。
その方はやはりやり方がうまいです。
会った時や飲み会の席なんかで
「御社のアピール用に曲を作ってみたんです。
聞いてもらえませんか?」
と曲を用意しておいて会ったら伝える。
聞いてもらえて喜んでもらえたら
「CM用に使ってくださいー!」と
押し付けにならないようにアピールして
一度断れても何度もアタック。
なんならSNSで曲の紹介をしながら
その会社や店舗の勝手にして
外枠を埋めていく。
結果、「こんなにうちを宣伝してくれるために
動いてくれるなら」と仕事をもらう
めちゃくちゃ上手です。
つまり音楽活動を“感情”だけでなく
“仕事として設計”して
人のために音楽を使っているのです。
感情は原動力。
でも、感情だけでは続かない。
好きという気持ちに戦略を重ねられるかどうか。
そこが大きな分かれ道になります。
音楽活動を継続できる仕組みを作っている
才能よりも最後に効いてくるのはここです。
音楽で生きている人は
「続けられる環境」を意識的に作っています。
例えば、
・生活費をどう確保するか
・毎月いくらあれば安心して活動できるのか
・音楽収入の柱を何本持つのか
・固定費をどこまで下げるのか
といった「お金の設計」をしています。
「お金のことは後で考える」
「好きな事を優先する」
ではなく先に計算する。
だから無理をしすぎないし
生活が苦しくなって音楽を手放すことも少ない。
また、
・練習時間を確保するために働き方を調整する
・燃え尽きないようにスケジュールを組む
・収入源を分散してリスクを下げる
といった「構造」を整えています。
衝動ではなく、設計。
「好きだからやる」ではなく
「やり続けられる形を作る」。
この差は、数年後に大きく開きます。
このように音楽で生きていけるかどうかは
才能よりも
どれだけ現実と向き合って設計できるか
にかかっています。
これらは特別な人だけが
持っているものではありません。
でも、「なんとなく音楽が好き」
のままでは身につかないものばかりです。
次は逆に
音楽で生きていけない人に
共通しやすい思考パターンを見ていきましょう。
音楽で生きていけない人の思考パターンと行動の特徴
ここまで読んで「自分は大丈夫だろうか」と
少し不安になった人もいるかもしれません。
でもこれは才能の話ではありません。
多くの場合差が出るのは“思考のクセ”です。
音楽で生きていけない人に共通しやすいのは、
こんな傾向です。
「純粋でありたい」という思い込みに縛られる
「お金のために音楽をやりたくない」
「ビジネスっぽくなるのは嫌だ」
この気持ちはとても自然です。
でも、音楽で生きていくと決めた瞬間
音楽は“仕事”になります。
お金を受け取ることは、
純粋さを失うことではありません。
むしろ、
自分の音楽に責任を持つことです。
「評価されない=向いていない」と考える
再生数が伸びない。
ライブの集客がうまくいかない。
仕事が増えない。
そこで「やっぱり自分は向いていないのかも」
と結論づけてしまう。
でもプロとして活動している人も
最初から評価されていたわけではありません。
違いは、
評価が出る前にやめるか
改善を重ねてやり続けるか。
ここで未来が分かれます。
「好き」だけで設計しない
好きなジャンルだけをやる。
やりたい表現だけを貫く。
それ自体は悪いことではありません。
ただ届けたい相手や市場を考えないまま続けると
活動は自己完結しやすくなります。
プロとして生きていくなら、
「誰に、どう届けるか」まで設計が必要です。
現実と向き合うのを後回しにする
生活費の計算をしない。
活動にどれだけコストがかかっているか
把握していない。
収入の柱を増やす努力をしていない。
“なんとかなる”で続けてしまう。
でも、音楽で生きるということは、
好きと同時に現実を扱うこと。
ここを避けると、
どこかで必ず苦しくなります。
続けるための環境を整えない
やる気はある。
情熱もある。
でも時間の確保も、
働き方の設計もしていない。
その結果、
日常に追われて音楽が後回しになる。
こうして音楽を辞めていく人を
私は何人も見てきました。
続けられないのは、意志が弱いからではなく
続ける仕組みが整っていないからです。
これは誰かを否定する話ではありません。
そして多くの人が一度は通る道です。
大切なのは、
「自分はどの思考に偏っているか」に気づくこと。
そうするとことで音楽で生きていく事が
現実的になってきます。
進路選びの段階で悩んでいる方は、
まずはこちらの記事も参考にしてみてください。
▶︎ プロのミュージシャンになるには?音大と音楽専門学校の違い・進路・メリットを解説
音楽で生きていくために今すぐできること
ここまで読んで
「じゃあ、私は何から始めればいいの?」
と思った方へ。
音楽で生きていくことは
突然大きなチャンスを掴むことではありません。
小さな行動の積み重ねです。
今日からできることを、具体的に挙げていきます。
自分の“現在地”を正確に把握する
まずはここから。
・自分の実力はどのレベルか
・月にどれくらい音楽に時間を使えているか
・音楽収入は今いくらあるのか
感覚ではなく、数字で見る。
それは音楽を動画サイトやSNSに
投稿しているならその再生回数や
フォロワーの人数であったり。
音楽活動に割いている具体的な時間
具体的な音楽で得た収入の金額
私たちプロとして生きている人は
この部分をしっかりと見て考えて
舵を取りながら活動をしています。
自分の立ち位置を曖昧にしません。
「なんとなく頑張っている」から
「目的もって頑張る」へ進むことが第一歩です。
月1回でいいから“お金の設計”を考える
音楽で生きていく=音楽で収入を作ること。
・生活費はいくら必要か
・音楽収入はいくらあれば理想か
・そのために何本の収入源が必要か
ここを考えずに走り続けると
どこかで息切れします。
そして音楽を辞める人の多くは
その機材やレッスン費、
活動費にかかるお金の多さに
辟易して辞めていくのも事実です。
夢を守るために、現実を見る。
これは逃げではなく、戦略です。
事実、私も収入の柱は1本ではありません。
複数あってそれらがうまく作用するように
仕組みを作って収入を得ています。
発信を止めない
完璧になるまで出さない。
もっと上手くなってから発信する。
これ、よくあるパターンです。
そして少し厳しい話になりますが、
完璧になるまで待っている限り、
なかなか人の目には届きません。
100点の自分をだすんじゃない。
50点でいいから出す頻度を上げる。
SNSでもYouTubeでもライブでもいい。
“今の自分”を出す。
そうすることで人の目に留まる回数が増え
知られていくことで結果音楽の収入は増えます。
営業をかけて仕事を得る事が苦手な人ほど
発信を続けることが大切になってきます。
技術と同じくらい「届け方」を学ぶ
音楽業界は実力主義。
でも同時に、認知の世界でもあります。
・誰に向けた音楽か
・どんな人に届けたいのか
・自分の強みは何か
ここを言語化して伝えらえる人は強い。
言語化できずとも音楽の形にして
世の中にリリースできる人は強いです。
大切なのは「想いを込めている」だけでなく
「想いがこもっている」ことが分かる届け方。
楽曲の完成度や歌のうまさはもちろんのこと。
伝え方も大切になってくるのです。
3年続ける前提で動く
1年で結果を出そうとすると焦ります。
ましてや半年でバズる、
一週間で結果を出す、
なんて一発屋のようなことをしても
炎上するだけで続きません。
本当にちゃんとやっていきたい人は
最低3年単位で続けることを考えています。
今やっていることを
3年続けたらどうなるか。
音楽で生きていくということを
ここ1年間だけの活動と考えている人は
少ないと思います。
生涯を通した仕事にしたいならなおさら。
続けられないやり方なら、設計を変える。
続けられる形を作って運用していく
それが一番の近道です。
音楽で生きていく人は特別な人ではありません。
特別なのは、
続けられる仕組みを作った人。
あなたが今どの段階にいても、
今日の行動は変えられます。
小さくてもいい。
一つだけやってみてください。
まずは小さく収益化から考えたい方は、
月5万円を作る具体的な設計をこちらで解説しています。
▶︎ 音楽で月5万円稼ぐ方法(3/10以降見れます)
まとめ|音楽で生きるのは“夢”ではなく“選択”
音楽で生きていく人は
特別な人なのか。
圧倒的な才能があって
運に恵まれて
たまたまチャンスを掴んだ人たち。
そういうイメージってありますよね。
もちろん、そういう人もいます。
でも意外と多くの場合は違います。
音楽で生きている人は
「音楽を仕事にする」と決めた人です。
才能があるかどうかよりも
不安が消えるかどうかよりも
周囲に応援されるかどうかよりも
“音楽で生きる”という選択を
自分で引き受けたかどうか。
ここが分かれ道になります。
音楽で生きていくということは
・お金と向き合うこと
・自分の価値を提示すること
・時には営業をすること
・思うようにいかない現実も受け止めること
音楽だけをやりたいのに
音楽以外のことの方をやらなきゃいけない
そういう場面があったとしても
続けると選ぶことです。
夢は憧れのままでも美しい。
でも仕事にするなら仕組みが必要です。
仕組みを作って、動いて、修正して、また動く。
その積み重ねが
少しずつ「音楽で生きる現実」を作ってくれます。
銀行員をしながらASMR配信で独立した人
アパレル業をしながらライバーで独立した人
会社員からシンガーソングライターで独立した人
持病で働きに出れないからこそ自宅で配信やイラストで独立している人
いろんな人を見てきている私だからこそ
お伝えできることは多いです。
今すぐ大きな決断をする必要はありません。
でも今日
・自分の現在地を数字で見る
・発信を一本出してみる
・収入の可能性を一つ考えてみる
そんな小さな行動なら選べます。
私のレッスンでは
この“現在地の整理”から始めます。
実力だけでなく
活動時間や収入の可能性まで含めて
現実的に分解していきます。
音楽で生きるのは夢物語ではありません。
特別な人だけの世界でもありません。
選択を引き受け続けるとは
楽しくない作業も含めてやると決めること。
この記事が
本気で音楽を仕事にしたい人の
ヒントになれば嬉しいです。
もし今、
・自分の実力がどの段階なのか知りたい
・音楽を仕事にする可能性を整理したい
・今後の戦略を具体的に考えたい
そんな気持ちがあるなら
一度立ち止まって整理する時間を
持つのも一つの方法です。
私のレッスンでは、
音楽を“上手くなる場所”としてだけでなく
“仕事にする視点を持つ場”
としても使っていただいています。
本気で音楽を仕事にしたい人と
向き合える時間にできたらと思っています。


