「高い声が出ない」
「裏声が苦手」
「自分は声が低い」
レッスンではこうした声のお悩みをよく伺います。
そして
「自分には無理かも・・・
だけどもしかしたらできるようになれるかもしれない」
と希望を持ってボイトレの門を叩いてくださいます。
そんな方の声を実際に聞いてみると、
ご本人が感じていることと
声の状態が必ずしも一致するとは限りません。
むしろ・・・ご自身が思っている以上に
広い音域をお持ちの方もいらっしゃる。
逆に最初は出ないけれど、
レッスンの中でどんどん音域が広がって
あっという間に克服する方もいらっしゃいます。
十人十色、人によって全然違うんですよね。
だからこそ、レッスンではすぐに
「高音の練習をしましょう」
「裏声を出しましょう」と進みません。
今、あなたの声に何が起きているのか
を一つずつ確認していきます。
この記事では、実際のボイストレーニング事例をまとめました。
「裏声が苦手」をさらに分けて考えたり
フクロウの鳴き真似で声を確認したり
高音の練習なのにあえて声を小さくしたり。
一見すると遠回りに感じる練習にも
すべて「今、何を確認したいのか」という目的があります。
実際のレッスンを少し覗くような感覚で
ボイストレーナーが声のどこを見て
どう練習を組み立てているのかをご紹介します。
【「低い音が得意=声が低い」とは限りません】

「自分は声が低い」と思っていた生徒さん。
でも実際に普段の会話の声を聞いてみると
話し声そのものは特別低いわけではありませんでした。
————————-
✅今回確認したこと
低いところまで歌えることと
普段の声そのものが低いことは別。
今回の場合は
「声が低い」というより
「下方向に使える音域が広い」
と捉えた方が、実際の状態に近そうでした。
ここを
「私は声が低いから高音が出ない」
と考えてしまうと
自分の声の可能性を
必要以上に狭く見てしまうこともあります。
————————-
声のお悩みを伺っていると、
「私は声が低い」
「私は声量がない」
「私は高音が苦手」
など、ご本人が感じていることと
実際に声を聞いて確認できることが
必ずしも一致しないことがあります。
だからまずは、
本当にそうなのかな?から確認する。
「高音を出す練習」の前に
現在地を整理するところから
始めていきましょう!
【「裏声が苦手」 まずは何が苦手なのかを分けます】

「裏声を出すのが苦手です」
レッスンで出てきたお悩みの一つによくあるお話です。
この時点ではまだ練習方法を決めません。
————————-
✅今回確認したこと
「地声から裏声へ切り替えるのが苦手?」
「そもそも裏声がどんな声か分からない?」
同じ「裏声が苦手」でも
中身が違えば練習することも変わります。
お話を聞いていくと今回は
そもそも裏声自体をうまく
つかめていない可能性がありそう。
そこで曲を何度も歌うのではなく
一度歌から離れて
裏声そのものを確認することがあります。
————————-
「高音が出ない」
「声が小さい」
「滑舌が悪い」
声のお悩みって
最初に出てくる言葉は
結構ざっくりしています。
そのまま練習を始めるのではなく
「具体的に何が起きている?」
をもう一段掘ってみる。
私はここを結構大事にしています。
【裏声が苦手。 まず「ホー、ホー、ホー」から始めました🦉】

今回のレッスンでやったのは、
フクロウの鳴き真似。
遊んでいるわけではないんですよね😂
「裏声が苦手」というお悩みがあったので
まずは実際にどの高さまで裏声が出るのかを確認しました。
————————-
✅ なぜ曲を歌わないの?
今回は「裏声が苦手」の中身を見たかったので
一度曲から離れて
「ホー」というシンプルな声だけにしました。
高さを変えながら声を聞いていくと
ここまでは裏声が出る。
ここからだんだん出しにくくなる。
という境目が見えてくる。
つまり今回の場合は
「裏声がまったく出せない」
ではなかったんです。
出せる高さはあるけれど
あるところから声の状態が変わってくる。
ここまで分かれば、
次はその境目で何が変わっているのかを
細かく見ていけます。
————————-
「裏声が苦手」
「高音が苦手」
同じ言葉でも
実際に声を聞くと状態は一人ひとり違います。
だから一度課題をシンプルにして、
「どこまではできる?どこから変わる?」
を探すところから始めることがあります。
【高い声の練習なのに、声を小さくしました】

今回のレッスンでは声チェックのために
「え」を3回、短く出す練習をしていました。
ところが実際に声を聞いてみると
「え」が「へ」という息の多い声に。
「短く声を出して」と伝えても
声のコントールがきかずに短くすることが難しい。
そこでもっと頑張って声を出すのではなく
逆に声を小さくしてもらいました。
————————-
✅ なぜ声を小さくしたの?
今回確認したかったのは
大きな声が出るかどうかではありません。
狙っていたのは息が多くならず
短く輪郭のある「えっ」という声。
輪郭が曖昧な声と明確な声。
その小さな違いを自分でコントロールできるか。
そこをチェックしていたんです。
声量を小さくしてもう一度やってみると
「へっ、へっ」から
「えっ、えっ」へ。
狙っていた声の状態に変わりました。
自力で声のコントロールができるように
なっていったんです。
————————-
発声練習していると
つい「もっと出さなきゃ」と
頑張りたくなることもあります。
でも、今回のように
そもそも声のコントロールがきかない状態の場合
発声条件を変えてあげると
コントロール力を取り戻すことができます。
「もっと出す」を繰り返すのではなく、
何を変えたら声がどう変わるのか。
そんなところも見ながら
発声練習を組み立てています。
まとめ|「できない」の中身を一つずつ見ていく
実際のボイストレーニング事例をご紹介しました。
「声が低い」
「裏声が苦手」
「高い声が出しにくい」
同じようなお悩みでも実際に声を聞いてみると
その中で起きていることは一人ひとり違います。
だから私は
「高音が苦手なら高音練習!」と
すぐに進むのではなく
今のあなたの声が
どうなっているのかを確認すること
を大切にしています。
どこまではできる?
どこから変わる?
条件を変えたら、声はどう変化する?
一つずつ確認・分析していくことで
次に何を練習すればいいのかも見えてきます。
ボイストレーニングは
できないことをただ繰り返すだけではありません。
自分の声を知って、
必要なことを一つずつ積み重ねていく。
これからも少しずつ実際のレッスンでどんなことを確認し
どんなふうに練習を組み立てているのかを
ご紹介していきますね。

自分の声も一度見てもらいたい方へ
この記事を読んで、
「自分が思っている声の悩みと
実際の状態は同じなのかな?」
「自分の場合は
どこから練習したらいいんだろう?」
と思った方には実際に声を聞きながら
現在の状態とこれから取り組むことを
分析してお伝えするレッスンも行っています。
歌声から話し声まで、
初心者の方はもちろん、
歌手・講師・司会などお仕事で
声を使う方にも対応しています。
一人ひとりの目的と現在の声に合わせて
必要な練習を組み立てていきます。
▼ ボイストレーニングの
詳細・お申し込みはこちら

知代と優和翔のおだづもっこRadio
放送局:エフエムいずみ(FM79.7)、
リスラジ(インターネットラジオで全国放送)
毎週金曜日 22:00~OA
パーソナリティ:新田知代、優和翔
YouTubeチャンネル:おだづもっこRadio
更新ブログ:Note
ボイストレーナー・新田知代とライバー優和翔が繰り広げる
「音楽×ライブ配信×トーク」のサブカルチャートーク番組。
中でも人気コーナー「ボイトレコーナー」は音楽や
ボイトレにまつわる雑学について学びの多い時間。
ぜひリアルタイムで聞きに来てね!


