こんにちわ、ボイストレーナーの新田知代です。
「音楽事務所のオーディションを受けたい」と言ってくれた生徒さんと走った4カ月。
無事に駆け抜ける事ができたAちゃん（仮名）の話をしようかなと思います。
Aちゃん、本当に本当にお疲れ様！
「将来はプロの歌手になりたい」と
言っているAちゃんの紹介です。
ボイストレーニングは高校生から始めたそうで、私と出会って5～6年くらいになるのかな？
ながーく一緒に歌わせて頂いています。
何事にも真面目で、素直。
笑顔がとてもかわいいのです。
一生懸命なのですが壁にぶつかると
悔しくて感情を爆発させてしまう事もあったり。
自分のペースで一つ一つ課題をこなして
前向きに頑張ってきました。
Aちゃんが目指す「歌手」のお仕事は
個人で目指すには少し厳しいものがあります。
そのため、音楽事務所に所属する歌手を目指してどんなオーディションを受けたらいいか、
何から始めたらいいのか一緒に探しながら
レッスンも同時進行で進めていました。
私は基本的に魚をあげることはありません。
魚の取り方を教えています。
優良なオーディションの探し方
音楽事務所（会社）の見極め方
応募用写真の取り方
写真用の衣装の選定
応募動機
自己PR文章
歌唱曲の選定
面接用の台本用意
面接時の衣装
面接練習
ボイストレーニング
ボーカルレッスン
プロになる（受かる）ためのマインドセット
すべて「やりかた・考えかた」を教えます。
正直、「やりかた」さえ分かれば
オーディションは受かります。
もちろん時の運や実力も必要ですが、
攻略法はある程度決まっているものなのでね。
でも、本人は大変だったと思います。
だって、まずオーディションを
見つけるのが大変ですから。
「先生、いいオーディションがあったら
教えてください」
なんど言われたことか。
でもそれではダメなのです。
人から与えられたオーディションでは
「言われたから受けた」の姿勢に
なりやすいので身が入らない。
絶対受かりたい、と口では言えても
どこかで「やらされてる」感で甘えが出ます。
だから、受けるオーディションは
絶対に本人が受けたいものを受けさせる。
本人の意志で選んで、
受けるかどうか本人の行動が必要だから。
自分で決めたら「絶対受かりたい」の
気持ちが強くなってやりきれるんですよね。
「やっぱりやめます」ができなくなる。
退路を断つことができる。
実際、彼女もオーディションを
1年前から受けたい、と言っていましたが
実際に受けたい音楽事務所のオーディションを
探すのに半年以上かかっています。
自分が納得いくオーディションを
選べたからこそ、
最後までやり抜けた部分は大きいです。
そしてその後も大変だったと思います。
「オーディションの時に何を着たらいいか分かりません」
「オーディションは受けたいけれど応募動機が分かりません」
「自己PRできるような、自分のいいところなんてありません」
真面目過ぎるがゆえに、
自己評価が低いところがあるのは
愛しいところです。
でも人前で歌う仕事に就きたいんだから
それはあかーん！！と
色々捻りだしたりして（笑）
受けたいオーディションを見つけてから4カ月間。
必死に駆け抜けてきたのです。
やはり、最初は思うように動けないです。
「こうしたい」「ああしたい」
と口では言っていても悩むばかりで
実際どうすればいいのかアイディアも出ない。
相談してくれればいいのに一人で悶々と考える。
オーディションで歌う曲も決まらない。
「オーディション向きの曲を教えて下さい」
って言うからアドバイスしたけど
結局歌いにくいから嫌だとハネられるし（笑）
1人で考えすぎて歌の練習に
身が入らなくなる事もありました。
私自身も経験がある事ですし、
他の生徒さんでもそういう様子は
よく見る光景です。
心が折れてしまったら、
その時はその時、
元気になったり落ち込んだりしている様子を
見守っていました。
彼女の様子が変わってきたのは、
やはりオーディションを受ける直前
だったと思います。
優しいが故に人の顔色を窺って
自分の言いたいことが言えなかったところが、
言葉を選びながら言えるようになってきたり。
お化粧やファッションにこだわりを持って
「今日はこのテイストだよ」と教えてくれたり。
抽象的になりやすい自分の感情や、
やりたい事を言語化して言えるようになったり。
レッスンに来てくれる度に
精神的に成長していく姿を見せてくれて、
私は毎度感動してレッスン中に
泣かないように必死でした。
オーディションは終えていますが、
今も成長曲線が止まらない感じがします。
Aちゃん、すごい！！
オーディションの合否なんか
どうでもいいと思えるくらい、
このオーディションが
彼女を成長させてくれたことが、
私は何より嬉しくて。
（もちろん受かってほしいですけれども！！！）
よく言えば、慎重。
悪く言えば、受け身で、
すべてを自分で判断せず、
人にいいか悪いか判断をゆだねる。
その姿勢が。
勇気をもって、チャレンジしてみる。
自分の意志で物事を決めて、
自分に足りない部分は
人に相談したり力を借りるようになった。
主体的に動けるようになった彼女は
これから先、どんどん伸びていくと思います。
歌はもちろんのこと、
人として大きく成長していくでしょう。
オーディションが終わって面接で話したことや、
審査員から褒められた事などを
シェアしてくれたのですが、
それも相当嬉しかったようです。
審査員の方から褒められるって
あまりないことですしね。
彼女の嬉しそうな顔が私にとっては
何よりのご褒美になりました。
たった一つのきっかけ。
たった一つの出来事で、人って生まれ変わる。
だから「何かに挑戦する」ってやめられない。
人は何回だって挑戦できるし、やり直せる。
人生に無駄はない。
たとえ一回のチャレンジが
失敗に終わったとしても
正しくトライアンドエラーを
繰り返せば絶対にできる。
経験は自分を裏切らない。
Aちゃん。
チャレンジしてくれてありがとう。
いい景色を見させてくれてありがとう。
この記事を読んでくれた方。
もし尻込みしてるなら、私のところへどうぞ。
絶対成長させます。
心折れるかも知れませんが、
心が折れるくらいならその夢はただの夢です。
結果を出す子には情熱がある。
情熱を絶やさず目的地まで連れていきます。
自分の成長、とめたくないなら。
夢を叶えたいなら。
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