高音は出るのに魅力的じゃない?ボイトレ中級者がハマりやすい原因3つの落とし穴

歌や音楽

こんにちは。
ボイストレーナー・話し方講師の
新田知代です。

以前投稿したこちらの記事

「魅力的な声」は決まっている?適正音域とボイストレーニングの本当の話
魅力的な声は生まれつき決まっているのか?適正音域の考え方や、高音・低音の違い、倍音とボイストレーニングの関係を、ボイストレーナーの実体験を交えて解説します。

こちらを読んで下さる方がとても多くて
「魅力的な声」について
もっと話を聞きたいという
お声をいただきました。

そのお声にお応えして今日は
「高音が魅力的にならない原因3つ」と
というタイトルで
声についてお伝えしていきます。

ぜひ最後までお読み頂けたら嬉しいです。



ちなみにこのテーマは、
音声でもお話ししています。

文章より“声”で聞いた方がイメージしやすい方は、こちらからどうぞ。
▶︎ 音声で聞くPodcast(リンクはのちほど)
▶︎ 音声で聞くstand.FM(リンクはのちほど)

高音は出るのに「魅力的じゃない」と感じる瞬間

さて、ボイストレーニングを続けていると
ある日こんな感覚が出てくることがあります。


高音は無理なく出ている。
音程も合っている。
前より楽にもなっている。


でも──
なんか、コレジャナイ感。




録音を聴くと
思っていた印象と違うんですよね。

「悪くはないけど
 好きかと言われると微妙…
 っていうか魅力的に聴こえない」



このような違和感を抱えたことのある
ボイトレ中級者の方、多いのでは
ないでしょうか。


この状態は耳が育って
「自分の声をちゃんと聴けるようになった」
その証拠です。

だからこそ
「うまく歌えないのは才能がないせい」と
考えてしまう方もいらっしゃるのですが
才能の壁にぶつかっているケースはほとんどない
少なくとも、
自分の声を客観的に聴ける段階には来ています。

ここから先は
高音が魅力的に聞こえにくい人に
共通しやすい傾向
いくつか整理してみます。

高音がきれいに聞こえない人がハマりやすい3つの落とし穴

さて高音が魅力的に聞こえない時
多くの人に共通して見られる傾向があります。


まずひとつ目。

高音を“当てにいこう”としている。
狙いすぎて、声が一点に集まりすぎる。

よくあるのが高音を当てにいって
直線的な歌い方になってしまって
そこだけ音が飛びぬけてしまう歌い方。

出ているんだけど文脈のない歌い方で
「歌」というより「声を出しているだけ」に
なりやすい状態です。

結果、硬くて余裕のない声になりやすい。

ふたつ目。

息か声、どちらかに偏っている。
息が多すぎて薄く聞こえたり
逆に詰めすぎて苦しそうに聞こえたり。

ひとつ目の音を声で殴りに行った時に
マイルドな声を作ろうと
エアリー感のある声にするなど
自己流で対策を練ると陥りやすい状態です。

結果音程は合っているのに、
印象が残らない声に。



みっつ目。

高音だけを特別扱いしている。
低音・中音とは別物として考えてしまい
音域ごとに声のキャラクターが分断される。

高音はミックスボイスさえ
できれば正解という思い込みなどから
最適解の声を決め打ちしてしまうので
1曲の中でキャラがブレる上に
「歌う」よりも「発声重視」に
なりやすい状態です。

結果、ただ「声が出る」歌い方に。


どれも、
「ちゃんと練習している人ほど」
正解をもとめて無意識にやりがちなことです。



そしてこれらは才能の問題ではなく
誰しもボイストレーニングをすると
陥る一種の罠のようなものだったりします。

次の章では
なぜ「高音そのもの」が原因ではないのか
もう少し視点を引いて見てみます。

実は「高音そのもの」が問題ではない

高音が魅力的に歌えないと
ついこう考えてしまいませんか?

「この音域、自分には向いてないのかも」
「やっぱり才能がすべて?」


昔、私もそう思っていました。
高音ではなく低音ですが、
低音は才能のある人にしか出せない
特別な音域で自分には無理、とね。

全然そんなことなかったです。


そしてレッスンで実際に見ていても、そう。
高音“だけ”が原因のケースはほとんどありません。




実際、
私は低音のクオリティが上がることで
高音のクオリティがあがったのですが、
この時に問題が起きていたのは

  • そもそもの声を発する基礎力
  • 音域全体の声の使い方
  • 高音に入るまでの流れ

でした。

歌唱の中にある高音は
突然どこかに現れる音ではなく
低音・中音の延長線上にありますよね。

そして発声においても
自分の地の声があって、
その上に高い声がある。


地声(低音)→高音へ持っていくのに
途中が崩れていれば
最後の高音だけ綺麗に出そうとしても
どうしても無理が出てくるのです。


だから、

  • 高音だけ練習する
  • 高音用の出し方を探す

このアプローチほど
遠回りになることが多いのです。

実際YouTubeやTikTokで
動画を見て自己判断で高音対策だけをやっていたら
逆に喉が締まる癖がついてしまったと
相談をいただくこともあります。

ただ、自己判断で続けると逆効果に
なることもあるので注意が必要です。

さ、次は
高音の悩みが音域全体とどうつながっているのか
もう一段引いた視点で見ていきます。

高音の悩みは、音域全体と声の使い方につながっている

高音は出るようになった!
でもその声が飛び出て高音がきれいに聞こえない時
また「高音だけ」をどうにかしようとしがちです。


でも実際にその高音が出てくる時
メロディの形はどうなっているでしょう?


低音から高音へゆるやかにあがったり
飛び石のようにぴょん!とあがったり
また最初から高音始まりで更にあがったり。

高音は音域全体の使い方とつながっています。




ここで大切なのは音の連結を意識できているか。

低音はどうか。
中音は安定しているか。
そこから高音へ無理なくつながっているか。

声量、息の調節。
喉の締まりや舌、喉頭の位置等。

どこかで力みが出ていたり
音域ごとに無意識でも別の出し方をしていると
一番上の高音でそのズレが目立ちます。

そのズレが結果、
喉を締めたり、魅力的ではない高音になる。

高音はそれまでの積み重ねが
そのまま表に出やすい音域なんですよね。
声の基礎である低音から積み上げるもの。

だから丁寧に積み上げてきた高音は
とても魅力的に聴こえるのです。


高音に違和感がある時は
「高音の出し方が悪い」のではなく
全体のバランスを見直すサインでもあります。

ここを整理すると
高音の聴こえ方は大きく変わっていきます。

詳しく知りたい人へ|高音が魅力的にならない理由を分解する

これまでお伝えしてきた通り
高音が魅力的に聞こえない理由は
ひとつだけではありません。

  • 声の基礎の積み重ね
  • 高音の捉え方
  • 音域全体の使い方

これらが重なって
今のあなたの高音の聴こえ方が作られています。



「高音だけ」を切り取って考えるよりも
少し視点を広げて全体で見た方が
改善のヒントは見つかりやすい。

というよりも。
具体的な練習方法ばかり探すのではなく
探すのであれば
自分の声を理解することが大切です。


・自分の声がどの音域で響きやすいのか
・なぜ同じ高音でも
 魅力的に聞こえる人とそうでない人がいるのか


このあたりが気になる方は
こちらの記事も参考にしてみてください。

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話し声の話題ですが、倍音について
知りたい方はこちらもおすすめです。

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高音の悩みは、
伸びしろが見え始めたサインでもあります。

焦らず一つずつ積み重ねていきましょう。

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