あなたは歌う事が好きですか?
好きだから歌手を目指していますか?
または、自分の好きな音楽で生計を立てて行きたいと考えていますか?
好きなことには人生のすべてを捧げてやり遂げたいですか?
「好き」だけで音楽を仕事にしようとしているなら私はオススメしない。
ただし「好き」が原動力になるのであれば止めない。
「ようこそ!音楽沼へ!!!!」と大歓迎する。
今回はそんな話。
1.「好きな事」を仕事にしてはいけない理由
最近フリーランスの方や起業家の方と話す機会が多く、
その中で出てきた話題で「仕事選びは好きな事で選んではいけない」というものがあった。
別に「じゃあ、嫌いな事を仕事にしろ」と言うわけではない。
嫌いな事はしなくていい。体と心を壊す。
ではなぜ、「好きな事」を仕事にしてはいけないのか。
理由は単純だ。
「好き=得意」ではない、そしてエネルギーが持続しないから。
「好き」だけで始めた仕事は、結果が出ないと続かない
例えば

ゲームが好き!ゲーム配信見るのも好き!ゲーム配信者になりたい!
You Tubeでゲームチャンネル作って配信しよ!

揃える機材が多いし高かった・・・
でも頑張って揃えたぞ!配信するぞー!!

あれ…誰も見に来てくれない・・・
視聴者0人が一週間続いてる・・・なんか萎えてきた・・・
誰か見に来てもコメントくれないし、すぐ離脱する・・・

ゲーム配信者ってつまんないな、やめよう・・・
「好き」は感情で、「仕事のエネルギー」にはなりにくい
「好き」は感情。
感情は一見「やる気エネルギー」に繋がりやすいが、持続性はない。
すぐに結果が出ないと「つまらない」と飽きたりやる気が失せてしまう。
何事もそうだが、結果が出るには時間がかかる。
自転車に乗る練習をして10分で補助輪なしで乗れるようになるのは一部の天才だ。
「好き」エネルギーが持続しないのであれば感情で仕事は選ばない方がいい。
2.なぜ「得意なこと」は仕事にしやすいのか
先ほど「好き」は感情と言った。
では「得意」は何か?
「得意」はスキル、そしてエネルギーが持続できる状態になっている。
自分が難なく出来ること。
または練習や訓練をして、息を吸うようにできること。

小学2年生から中学3年生まで水泳を習っていたよ。
県大会で優勝したこともあるんだ。
これは立派なスキルだ。
なぜなら再現性があるから。
「得意」は過去の積み重ねから生まれる
Aくんのように
7年間水泳の練習や訓練を続けてきた→泳ぎ続ける事が苦ではない
県大会で優勝した→人より秀でた成績を収めている
(だから、こういう子は泳ぎ=得意になっているから水泳選手目指すよね。
本人が水泳好きか嫌いかは別として)
分かりやすい「得意」だけではない。
例えばクラスのムードメーカー的存在だったとする。
「人とコミュニケーションをとるのが得意」だったのであれば、社会人になった時、職場で同僚から好かれ、慕われる上司になる事もあるだろう。
「得意」はスキルで、自分が何でもないような事のように出来ること。
またはさらなる努力を求められた時に自然と出来ること。
努力する事が苦ではない事を仕事にしたら飽きたり、嫌になって辞めることはないだろう。
「好きか嫌いか」は関係ない。
3.私自身が「好き」より「得意」を選んだ理由
ともよせんせーが得意な事(スキル)は
・声真似や歌真似
・高い声出す
・歌
・理論的に、分かりやすく話す
・人を笑顔にする
・人のやる気を出させる
・文章を書く
このあたりが得意だ。
ともよせんせーのボイストレーナーとしての周りの評価は「分かりやすい」「うまくなりやすい」「元気になる」だそうだ。
どんなレッスンかというと以下の通り。
「好きだった歌」を「得意」に変えた過程
ただ、最初から得意だったわけではない。
「好き」「面白い」から始まって、興味を持って勉強を続けた結果
・音楽科声楽専攻卒
・声楽専攻
で大学を出たのでそれなりの実績を積む事で得意に変えていった。
音大・音楽科はそもそも受験科目の中に実技・理論を含んだ「音楽」の科目があるので、まず受かるだけの知識量と演奏力が必要。そこをクリアしているだけでも結構すごし、それだけ勉強すれば、専門的に勉強していない人より得意だよね、のレベルに達することはできる。
俗にいう一万時間の法則だ。
「好きなだけ」のことは、仕事にはならなかった
ただ、私だって人間なので「好きでやれば仕事にできるんじゃない?!」と思って
・ゲーム(最近はもっぱらFate/Grand Oderとモンハン)
・アニメ鑑賞(常に最新作を3~4作追ってる)
・お菓子食べる
・カラオケ(人の歌を聴きたい)
上記を仕事にしようとしていた時期がある。

因みにゲームが好きなのでYou Tubeでゲーム配信者を3か月ほどやってみたんだけど、びっくりする位伸びなくて辞めました笑
代わりにボイトレチャンネルを立ち上げたら、3週間で自分のゲーム配信者の記録を塗り替えましたw
本当に「好きな事」じゃなくて「得意な事」をした方が伸びるのだなと実感しています。
いやこれ本当に。現実って世知辛いです。
4.歌手として活動するなら求められるスキル
【歌手】
・歌を上手に歌う
・自己開示力
・人に発信する力
・自分を魅力的に見せる力
は確実に求められる。
ダイヤの原石として人に磨いてもらうためには、自分が原石であることを知ってもらわないといけない。
それはあらゆる場面で出てくるが、何より本人のやる気次第な部分でもある。
歌が上手いだけでは足りない理由
近年、オーディション番組を経てメジャーデビューする歌手グループが多い。
もちろんそれは様々な理由があるのだが、見た事がある人も多いだろう。
第一次審査の段階で受かる子、落ちる子。
その違いについて思うところもあるのではないだろうか。
オーディションで見られる部分で「人に発信する力(発言力)」や「自分の魅力的に見せる力(自己プロデュース力)」はかなり重要視される。
・自分はどんな人間なのか
・将来的にどうなりたいのか
・人前で臆せず実力を出せているか
魅力的である、というのはとても大切でその片鱗を少しでも出さなければ落ちる。
「その人にしかない魅力」は後から積み上がる
でも安心して欲しい。
「片鱗」でも自信を持って出すことができるなら、それは魅力になる。
人より高音が出る
ダンスがうまい
ルックスが優れている
個性のあるメイク・ファッションをする
等、人によって異なる部分はオプションであり「その人にしかない魅力」になるスキルになる。
その上、後から開花することもあるので最初から分かっていることも難しい部分だ。
職種によって求められる得意(スキル)は異なる。
これは「好き」ではどうしようもない、カバーしきれない部分。
だから片鱗でもいいから自己理解を深めておくことが大事になる。
5.「好き」から「得意」にできる人はどんな人か
最初に伝えたが「好き」は感情、「得意」はスキル。
「好き」から始まっても、それを「得意」に出来るなら好きな事を仕事に出来る。
私の始まりだって「姉の鼻歌に合わせて一緒に歌ったりハモるのが好き」(感情)
→ピアノや声楽を習って音大を出て得意(スキル)にレベルアップ!仕事にする!!
私のような人間はごまんといるので、このブログを読んでいる貴方も決して不可能ではない。
ただし、その間「歌うの好きだなぁ」を続けられていたのか、というとそうでもない。
「好き」を超えても、やめられない人
どちらかというと

ともよせんせー
あー、きつい!!つらい!!
でもやめられない!たのしい!もっとやりたい!!!
がんばる!!!
と感情のステータスぶっちぎって、音楽沼にのめり込んで行ったから今の自分がある。
歌もピアノも音楽も、練習ってめちゃくちゃ地味。
毎日練習したって劇的に変化があるわけではない。
むしろ壁にブチあたると一か月同じ練習をひたすらやるということも多い。
これメンタル的にめちゃくちゃキツい。
練習するのもダルいのに成果も出ないから大好きなゲームをやっていた方がQOLは絶対高い。
でもやめたらここまでだ。
学業もサークルもバイトもある。ゲームもやりたいし、友達と遊びたい。
でも練習しなきゃうまくならないし、置いていかれる。
寝るより音楽。
私は音楽がやりたい。
ってブチのめり込んだ結果が今の私なんです。
音楽を仕事にできる人は「覚悟」がある
「好き」の深度。
それでも寝ても覚めても歌っていたいし、音楽の事考えていたいし、何かと繋げて考えちゃうし、いい音楽聴くとMP全回復するからご飯食べなくてよくなるし(笑)
この変態沼に来れる人ならば音楽を仕事にするのはアリだと思う。
この変態沼は音楽をやっている人の上位5%くらいだそう。
1,000人いたら5人の割合で偏差値にすると60代後半(66~68程度)。
このラインにあがってくるためには、相当な覚悟を持たないと難しい。
なぜなら音大卒業者で音楽の仕事に就く人は結構少ないからだ。
女性はなおさら、結婚して趣味で音楽続ける人になったり、近所のピアノの先生をやるくらいだ。
ミュージシャンを目指す人のうち、さらに上位1%だけが「音楽家」として活躍している。
ただ母数は1,000人ではない。10,000人、いやそれ以上の人数だ。
この狭き門の中で音楽を続けていける人達だけが残れる世界。
居座り続ける覚悟、勉強し続ける覚悟、音楽を続ける覚悟が必要なのだ。
それでも音楽を仕事にしたい人へ
以上、「好きな事を仕事にしない方がいい理由」について話してきたが、いかがだっただろうか。

え・・・歌手になるって、ミュージシャンになりたいって夢そこまで否定する・・・?
って思わせていたら申し訳ない。
勿論なんとなく歌っていたらスカウトされてデビューしました、という人もいるし、歌手になる夢を抱いてボイトレを習い始める人もいる。
その人達を否定するつもりはない。
何事もやってみないと分からないし、やってみて違ったら辞めればいい。
ただ、やると決めたからには真っ直ぐ意志を貫く。
「好き」の感情ではなく「得意」のスキルにする。
「好き」を仕事にしたいのであれば、その努力はしかるべき対価になる。
対価を払った分、あなたの「好き」は仕事に出来る。
だから「好き」を仕事にするために努力や勉強を嫌がらずして欲しい。
この記事を最後まで読んでくれたあなたは、
「好き」を仕事にしようとするその覚悟の重さが1mgでもあるから。
あなたなら大丈夫、夢は必ず叶う。
ここまで読んで「それでも音楽を仕事にしたい」と思ったならきっとあなたは大丈夫。
「好き」だから、ではなく「得意にする覚悟がある」から。
その覚悟がある人だけが音楽を仕事にしていきます。
この考え方に共感される方とはレッスンでも深いところまで向き合えます。




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