みなさん、こんにちは。
ボイストレーナー・話し方講師の
新田知代です。
プロの歌手になりたい
Vliver、Vsingerになりたい
歌い手になりたい
と考えた時に必ず通る道が
「オーディションを受けて音楽事務所に
所属してプロになる」
ということ。
かくいう私も過去にオーディションを受けて
音楽事務所に所属していた時代もあります。
(現在は退所しています)
私自身もオーディション経験があるので
レッスンを受けて下さっている生徒さんから
オーディションを受けたい、と
申し出があれば全力で対応しています。
日常的にオーディション対策をする中で
「これは事前に伝えておいた方がいい」と
感じることがあり
今回この記事を書くことにしました。
ちなみにこのテーマは、音声でもお話ししています。
文章より“声”で聞いた方がイメージしやすい方は、こちらからどうぞ。
▶︎ 音声で聞くPodcast(リンクはのちほど)
▶︎ 音声で聞くstand.FM(リンクはのちほど)
オーディション準備で多くの人が勘違いしていること
初めてオーディションを受ける方が
特に勘違いしやすいポイントがあります。
それは
「オーディション準備=
最後の歌審査に向けた練習」
だと思ってしまうことです。
だから、実は初動が遅くて
受かるための前準備ができておらず
結果実らない・・・ということもしばしば。
一次審査:書類審査
二次審査:面接やパフォーマンス
上記がスタンダードな
事務所所属オーディションの流れですが
大手事務所になれば三次審査、四次審査、
もっとある事務所もあります。
一次審査である書類審査が通らなければ
そもそもパフォーマンスを見てもらえません。
だから初心者ほど書類審査の準備の方が
大切になってくるのです。
オーディションは「書類審査」から始まっている
先にお伝えした通り
書類審査を超えなければ
二次審査に進めません。
そして最近のオーディションでは、
書類の項目がかなり細かく設定されています。
たとえば、
- 宣材写真(顔写真・全身写真)
- 本名や居住地
- これまでの経歴
- 自己PR文
- 応募動機
- SNSやYouTubeなどのアカウントURL
- フォロワー数や活動実績
などが求められることが多いです。
ここで重要なのがもし空欄があったら
あったでそれはOK。
だけど
「ちゃんと埋まっているか」
ではなく
「何が書かれているか」
実際自己PR文が書いてあっても
面接官の人にしっかりとPRできる文章で
なければそこは空欄でも
応募動機がしっかり書かれている人の方が
審査に通りやすいです。
・なぜこの事務所に入りたいのか
・そこでどんな活動をしていきたいのか
・そのために、これまでどんな努力をしてきたのか
・事務所に対して、自分は何を提供できるのか
小難しい話ですが
事務所はアーティストに
立場を与えてくれたりサポートをしてくれます。
ではあなたは事務所に対して
何をしてあげられますか?
この事務所とアーティスト側の
想いが一致して同じ方向に向かって
進んで行けそう、と思ってもらえたら
一次審査は受かります。
事務所が欲しいと思える人間、
実績、将来性を書類でアピールするところから
オーディションは始まるのです。
なぜ事務所は実績やフォロワー数を見るのか
オーディション要項に実績やフォロワー数を
書く欄があります。
事務所が実績やフォロワー数を見るのには
明確な理由があります。
それは
この人が人前に立つことに慣れているか、
不特定多数に見られる環境に耐性があるか
を確認するためです。
一般的なイメージだと
フォロワーが多い人は有名だから
「事務所に入りやすい!」
と思われるかもしれません。
が実際「有名だから事務所に入れる」は
事務所側もそれなりのリスクがあるので
慎重になります。
むしろ
「うちの事務所はしてあげられることが
ないから受からせない」
ということもあります。
フォロワー数は数字ですが
ここから読み解けるものは
人からの評価に耐性があるかどうか。
たとえば、
活動経験がないまま
大手事務所からデビューすると
最初から数万人単位のフォロワーが
一気につくこともあります。
そのとき、
- 批判に耐えられない
- 指摘を個人攻撃だと受け取ってしまう
- 発言の影響力を理解できない
こうした理由で、
メンタルを崩してしまう人は少なくありません。
メンタルを崩してしまうと
採用した事務所側も
せっかく夢を掴んだ本人も
活躍できないまま終わってしまいます。
どちらにとっても損でしかない。
だから事務所はそれを避けるために
「この人はすでに場数を踏んでいるか」を
書類の段階で見極めているのです。
そのために書類審査の書かせることが多いです。
実績がないまま本命オーディションを受けると厳しい理由
ここから先は
更に実績がないままだと
オーディション審査が通りにくくなる
理由についてお伝えしていきます。
「とりあえず応募してみる」と
いう選択をする方もいますが、
実績が何もない状態で
本命オーディションに挑むのは
前の項目でお伝えした通り
ほぼ落ちる前提になります。
そしてもう一つの理由。
これは、努力していないからではありません。
準備が整っていないからです。
音楽業界や配信業界には
一から育てる時間的余裕がほとんどありません。
だから事務所が求めているのは、
- すでに努力を積み重ねている人
- 自分で動ける人
- 走りながら成長できる人
なんです。
勿論ボイトレやダンスレッスン、
配信の仕方などの裏方サポートは
事務所がやってくれることが多いです。
ただし、それは本人が
本当にやる気があって
サポートした後にきちんと
継続することができる事が前提。
書類審査の段階で
「この子は継続できそうだな」
と思える実績がなければ
判断ができないため
落ちる可能性が高いです。
その実績は今後の活動に繋がるものだと
かなり有利になりますが
必ずしも繋がらなくてもOK。
たとえば書道で入賞したことがある
運動で全国大会に出たことがある
など「努力した形跡」が実績になる。
これを書けるとオーディションは
受かりやすいです。
ボイトレに通っているだけでは実績にならない
ここは少しショックに感じる方も
多いかもしれませんが
ボイトレに通っていること自体は
残念ながら実績にはなりません。
なぜなら歌が上手に歌えることは、
音楽業界では当たり前で大前提だからです。
キツイ言い方に聞こえるかも知れませんが
「歌が上手い人」は業界に腐るほどいます。
ボイトレに通ってなくてもうまい人もいる
ボイトレに通っていてもうまくない人もいる
とても残酷ですが
ボイトレを受けていてステージ経験がない人より
ボイトレを受けていなくて
カラオケ大会で入賞している人の方が
オーディションでは有利なんです。
だからと言ってボイトレを受けなくていい、
というわけではなくて
大事なのは「プロの歌手である」
声・歌唱力・表現力が身についているかどうか。
基本的にデビューさせる子に
ボイトレをさせる事が多いのは
やはりプロの世界では足りない事が多いからです。
だからこそ、
- 何ができるのか
- どんな場で歌ってきたのか
- 歌を使って何をしてきたのか
が問われてきます。
オーディションで評価されやすい「プラスアルファの強み」
オーディションで評価されやすいのは
歌に加えて付加価値を持っている人です。
これは想像しやすいかもしれませんね。
- 弾き語りができる
- 作詞作曲ができる
- DTMで楽曲制作ができる
- 楽譜を見て即対応できる
- 人前でのパフォーマンス経験がある
└ハコの大きさや規模感も
など、こうした要素は
すべて書類に書ける実績になります。
また音楽に関係していなくても
有名ゲーム大会で賞を取った事がある
手先が器用でモノづくりで評されたことがある
絵が得意
数学が得意でIQが高い
多言語を話すことができる
普通の人が持っていない資格を持っている
など「人と違う」ことを証明できる
ものも実績として目を引きます。
歌手としてデビューできなかったとしても
その才能や得意を活かして
タレントとしてデビューする事で
結果、歌手業もできるようになった
という芸能人もいます。
自分のPR出来る実績は
どんどん出すのがおすすめですし
そこを狙っていくことを
私も生徒へ口酸っぱく伝えています。
実績はスモールステップで積み重ねていくもの
歌と関係ないものを前項で
お伝えしましたが
もし可能なら歌の実績は欲しい。
だからこそオーディションの準備をしながら
その実績も作っていくことをおすすめしています。
でもいきなり1万人の前で歌いました、
のような実績はよっぽどの
チャンスがなければ積めない。
だからこそスモールステップで
- 小さなライブに出る
- カフェや野外イベントで歌う
- バンドを組む
- 人を集める
- 知り合いを増やす
- V活動を始めてみる
- レコーディングをする
- 歌ってみた動画を出す
こうした行動をとることをおススメしています。
パっと見た時に小さい行動に見えますが
こうした行動の一つひとつが、
そのまま実績として積み上がっていくのです。
最初は20人キャパの場所で
自分が呼んだお客さんは0人から
スタートする規模かも知れません。
でもその経験や過程こそが、評価されます。
それをうまく書類審査の中に入れ込むこと。
そうする事で実績から
オーディションに受かる道が
開けていきます。
オーディションに受かる人が「受ける前」にやっていること
ここまで「何をかけばいいのか」等を
お伝えしてきましたが
正直な話、全部綺麗に書けたとして
埋めたとして、実力があったとしても
タイミングやチャンスがなければ
そもそも受かりません。
オーディションは
事務所側が欲しいと思っている人材を
公募して選ぶもの。
今の自分でそのまま受かる人もいるし
1年後、5年後に再チャレンジで
受かる人もいる。
時の運も絡んでくるので
これは自分の力だけでは
どうにもならない事も多いです。
ただ一つ言えることは
オーディションに受かる人は
受ける前から受かるための
行動をしています。
- 経験を積む
- 自分で場を作る
- 足りないところに入りに行く
- チャンスが巡る環境を作る
“自分でチャンスを掴みにいく”
私がこれまでオーディションに送り出して
受かることができた生徒たちに
共通している部分です。
主体的に動く
他者からの評価を恐れない
自分の実績を遠慮せずに作りに行く
そういう子が受かっていきます。
まとめ|オーディションは「受ける前の準備」で決まる
オーディションは
受けると決めてから
準備するものではありません。
受ける前にどれだけ行動してきたか。
どれだけ実績を積み重ねてきたか。
それが
最初の関門である書類審査で問われています。
歌やトーク、パフォーマンスは次。
でも書類審査の段階で
すでに歌唱力などを見せる必要があれば
出来上がっているものを魅せる必要がある。
だからこそ受ける前から
準備をしていかなければならいんです。
せっかく応募するなら
受かりたいじゃない?
受かるわけないけど、
一応応募しよう、で受かるほど
甘くない世界だからこそ
本気で取り組んで受かりに行こう!
厳しい話に感じるかも知れないけれど
私はそう考えて日々一緒に伴走しています。
オーディションは
才能だけで決まるものではありません。
受ける前にどれだけ行動してきたか。
どれだけ自分の実績を積み上げてきたか。
それが最初の書類審査で問われるだけ。
それでもなお、
「それでも歌で生きていきたい」
「歌手・歌い手になるという夢を諦めたくない」
そう思えるなら
その気持ちはきっと次の選択につながります。
以前の記事で
『歌手・歌い手になる、という夢の叶え方』
について書いています。
オーディションという“手段”の前に、
もう少し長い視点で考えたい方は、
あわせて読んでみてください。


